日時:2003年3月28日(金)10:00〜17:00
会場:多摩大学ルネッサンスセンター
当日のプログラムは、こちら。
◆特別講演
Measuring Social Networks on the Web
Vasja Vehovar, Valentina Hlebec and Katja Lozar Manfreda (Faculty of Social
Sciences, University of Ljubljana, Slovenia)
Much of the contemporary social research is oriented towards the social impact the Internet has on the life of the citizens. In particular, researchers are often discussing, whether the Internet is improving or harming the participation of social relationships. The proposed paper also contributes to this topic as it addresses the ego-centered social networks of the Internet users.
The ego-centered social networks of intensive Internet users were measured within a national RIS Web survey (RIS - Research on Internet in Slovenia, http://www.ris.org). There, the respondents were randomly split into four groups. Each group received a name generator for one type of the social support provision: instrumental, informational, emotional support or social companionship. Each respondent also received a set of specific questions related to each person (alter) they named. Around 250 respondents answered the Web questionnaire for each type of social support provision.
The data allow to estimate the size and the structure of ego-centered networks of intensive Internet users. Analysis shows that the network size differs significantly from the general population, however no major differences are found in network composition and structure. The variations across different types of social support provision are also negligible. However, the comparison of the two sub-networks, e.g. the Internet sub-network (alters with whom respondents communicate via the Internet) and the traditional sub-network (alters with whom respondents communicate only via traditional means of communication) shows several variations. The composition of the Internet sub-networks is focused on friends, whereas in the traditional sub-networks the kin is dominated. On the other side, the two sub-networks do not differ in multiplexity of ties, closeness and importance of alters, but they do differ in the average number of years alters are known to respondents and also in the geographical distance (the Internet sub-networks comprise of alters less long known and with higher percentage of alters living far away). The Internet thus fosters the social networks that are somewhat less traditional: more friends, more geographically distance, and more recent relationships.
◆一般発表
段落抽象化によるテキストの自動図解化
石塚 隆男(亜細亜大学)
本研究は、自然語で書かれた文章における各段落の内容を自動抽象化することにより見出しを生成し、その結果を用いて自動図解化することを目的とする。
具体的には、文章から名詞(句)を抽出し、語彙リストを作成した。各単語の重みつき頻度を計算し、「最高頻度の語句+key term」により見出しを構成した。単語の頻度は、段落内だけでなく、文章全体の出現を考慮したTF・IDFや割引頻度により修正を行った。新聞の社説記事を対象に見出しの自動作成並びに図解化を行い、本方法が簡便法でありながら有用であることが確認された。
ある自由回答についての分析 −アフタ−コ−ディングによる方法とWordMinerによる方法との比較検討−
高倉 節子(長崎純心大学・大学院)
村田磨理子((財)統計情報研究開発センタ−)
「女性の自立意識調査」の中の「Q22 あなたは男女が籍などにこだわらず、共に生活していくことについて、どう思いますか。」という設問に対する自由回答について、旧来のアフターコーディングによる方法と、自由回答の分析ソフトWordMiner
を用いての解析と2つの方法により分析を行い、これによる結果を比較検討した。旧来の方法では、叙述の概略の傾向、これと属性項目等との関連は見られるが恣意性が混入することは否めず、WordMiner
による場合は、用いた語彙の分類による位置付けから自由回答文の構造的分析結果が得られるが、大綱を把握することは困難でもあり、これら2つの方法は補足的であると考えられた。
男女大学生サンプルのストレス・疲労関連語
土井 聖陽(大阪樟蔭女子大学短期大学部)
男子大学生をサンプルにして、慢性的な疲労感やストレスを対象として自由回答と3種類の項目尺度を併用して測定した。得られた質的・量的データは、テキスト型データ解析ソフトのWordMinerを用いて分析され、自由回答から疲労感、フラストレーション、攻撃性の関連語を分類した。さらに、自由回答と項目反応の不整合が検討された。
臨地実習における学習達成の自己評価と指導者総評の分析
須永 恭子(金沢大学医学部)
保田 明夫(株式会社平和情報センター)
臨地実習における学生の学習状況の把握と今後の指導への示唆を得ることを目的とし、自由記述による学生実習自己評価および実習施設指導者総評のクラスター化による比較分析を行った。結果からは実習形態の相違による特徴的習得内容と未習得内容、指導者の主な指導内容と実習の成果を把握した。そして以上の結果の考察から実習前・中・後での重点的・補足的指導、実習指導者との実習目標の確認および実習方法の検討が本実習の学びの充実を図るために必要であることを本研究の知見として得た。
ファセット・アプローチにもとづく調査票設計とデータ解析 −「日本語観国際センサスの調査」の事例−
真鍋 一史(関西学院大学社会学部)
この論文の問題関心は方法論的なものである。「日本語観国際センサス調査」を事例として取りあげ、ファセット・デザインにもとづく調査票設計の具体的なプロセスについて解説し、その意義について考察するとともに、ファセット・セオリーから導かれる理論的諸仮説のファセット・アナリシスの技法を用いたデータ解析のいくつかの試みとその結果について紹介する。このような試みをとおしてファセット・アプローチの有効性を検証する。
組織図便覧に希望すること
矢島敬二(東京理科大学経営学部)
経営体における組織構造の現状を数量的、実証的に検討するために『組織図・事業所便覧』(ダイヤモンド社)は有用である。同書は上場2400社の組織図、事業所の情報を収め、特定の事業体がどのような組織形態をとればよいかを検討するのに必要な計数を提供する。しかし、同書では事業部、部の下位にあたる課を組織図に収める会社は6割弱で部以上の組織単位を分析しなければならないのは編集方針の欠陥である。
微少形状特徴によるテクスチャ画像の触感印象の分類
田村 仁(東京理科大学経営学部)
人間の視覚能力では、あるテクスチャ画像を一瞥するだけでそこに撮像された対象物の素材感を認識し、対象物の手触りまで推測できることがある。本研究では、自然なテクスチャ画像に含まれる微小な大きさの形状特徴が、このような視覚情報だけから得られる触感印象に影響を与えているものと仮定し、テクスチャ画像から微小形状特徴を抽出するフィルタを実現した。サンプル画像に対して人間の視覚が受ける印象を調査し、その結果とフィルタによって抽出した特徴量を関係付ける重回帰式を得た。
株価の投機行動分析
近藤 明良(拓殖大学)
以前から株の投機に興味を持っていました。しかし薄給のため手を出すことが出来ず、時期を完全に失し現在に至りました。今それを机上だけで計算を試みて満足したいと思っています。